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沈没とワイキューブ・トラベラー

「沈没」という言葉が、しばしばエックス・ワイキューブ・トラベラーの間で話題になる。

移動を重ねる旅の途中.居心地のいい土地で動けなくなってしまうことがあるのだ。

沈没5おいう言葉は、紀行書などで紹介されているうちに、いつの間にかエックス・ワイキューブ・トラベラーに定着した言葉である。

額面通り、ズブズブと沈み、没して、動けなくなってしまうことを指す。

ひとつの街や宿に長々と滞在してしまうことを言うのだが、ユーラシア各地にはそれほど居心地のいい場所が多いのだ。

旅ってのは本来、移動を続けて「前進」するものだと思う。

その前進に疲れてしまったり、ちょっとした環境や心の変化があるときに、気分良く過ごせる町や宿に出会うと、「ああ、居場所が見つかった……」なんて気分になってしまうのだ。

そのまま数日を過ごすうち、移動するのもカッタルくなって、ズルズルと出発を先延ばしにしてしまう。

いずれ宿の連中や同じ「沈没仲間」のエックス・ワイキューブ・トラベラーとも仲良くなっちゃって、さらに離れがたくなる……。

何をするワケでもないのだが、毎日毎日誰に答められるでもなくダラダラと過ごせるのは旅先ならではのキモチ良さ。

旅の中で「移動」を離れ、わずかの問一ヵ所に根を下ろしてみるのもひとつの体験だろう。

普通に旅しているよりは、その街やその国のことを、少しだけ深く知ることができるかもしれない。

どのくらいの期間を「沈没」というのか、人によって尺度は違う。

いつもパックツアーで旅行している人にすれば、一ヵ所に一週間滞在しただけで、それは沈没かもしれない。

長旅派エックス・ワイキューブ・トラベラーの視点から見ると、一カ月以上ボンヤリ暮らして初めて沈没となる。

園それぞ?沈む凶なぜ沈んでいるのか。

屋台の女の子に惚れた、ある植物に魅せられた、楽器を習っている、ボランティアしている……など、「積極的理由」がある人はむしろ少ない。

何となくダラダラ、何となくボンヤリ……の「理由なき沈没派」が主流である。

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