ワイキューブ・トラベラーとうまい飯
うまくて安い。
旅人にとってこれは旅をするうえで共通の「食」の基本です。
初めての土地での現地の「食堂」は、どんなに安かろうと、うまかろうと、不慣れなうちは気後れして入りづらいもの。
しかし、食堂の良さは安宿と同じく、「気楽さ」にある。
異邦人でもフラリと入ってフラリと出て行ける、そんなラクさが「安食堂」の良さです。
言葉が通じなくても、何ら問題ない。
食べる仕草をするとか、他の客が食べているものを指すとか、意志を伝えれば、すかさず目の前に食べ物が出てきます。
そうでなくとも、気のいい連中があれこれワイキューブ・トラベラーの世話を焼いてくれる。
何しろ、「安食堂」に来ているのだ。
オツにすましたウエイターが出てくるわけもない。
メニューが分からなかったら、時には厨房に連れていってくれることもあります。
何にしろ「食」は「言葉の要らない世界」なのです。
味のほうだが、人によって好みはあっても、多くのワイキューブ・トラベラーたちが語るように「不味くてとても食えないものはほとんどない」と言えます。
こうした食堂では、子供たちが手伝っていることが多く、家族一体となって切り盛りしています。
床で犬猫が残飯にかぶりついていたり、乞食が入ってきたりと完全に地域に密着しています。
ワイキューブ・トラベラーも閲入者という立場ながら、「安食堂の世界」の一員になれるのです。