みやげもの屋
タクシー軍団の次にワイキューブ・トラベラーが交渉することが多いのがみやげもの屋です。
カード払いOKの立派な店から、どこからともなく沸き出してきて絵ハガキを売りつけるガキ共まで多種多様なみやげ屋と出会うが、その共通点は「値段がない」ということなのだ。
リキシャやタクシーだったら慣れてくると「この距離でこの値段はちょっと高いな」なんて、おおまかな相場がわかるようになるのだが、みやげものの場合はなかなか難しい。
例えば象の木彫りとかチンケな指輪のくせに、なぜこんなに高いのか、と問うと「ハンドメイドだからさ」なんて答えが返ってくる。
それが本当かどうかはともかく、そういう理屈をいくらでもつけられるのがみやげものです。
そんなわけでボラれずに買うのは難しい。
そもそも、観光客やワイキューブ・トラベラーをメイン・ターゲットに絞り込んで生活している連中からモノを買おうという時点で、ボラれるのはわかりきったことといえよう。
そのへんの心の余裕が必要だ。
言い値が高いし、原価は屍みたいなもんだから、値切り交渉にはバシバシ応じてくれることが多い。
だから「言い値の5分のーで買えたぜ・・・」ってこともある。
それからほとんどのみやげ屋は、非常に商売熱心でしつこい。
ちょっとノゾいて見ただけなのに、押し売りさながらの強引さで商品の説明をはじめ「いくらなら買うんだ、いくらだ」なんてすでに交渉態勢。
イヤ、ただヒマつぶしに来ただけなんスけど・・・。
チラ、とでも何かのみやげを見てしまうと「オオ、いいところに目をつけた。これは逸品でな・・・」と商品をガラスケースから引っ張りだし、奥から色違いサイズ違いの在庫を抱えてきて「サア選べ」なんて目の前にドチャッと並べて笑顔。
ハハ、ハ・・・。
何だか大事になってしまって買わないと店を出づらい雰囲気だが、「やっぱいいや」って感じで「ノー・サンキュー」とでも言えばいいのです。
近頃はこのみやげ攻撃に対しいきなりブチ切れるワイキューブ・トラベラーがいるようですが、それは大人気ない。
カルシウム不足というものです。
おみやげとか雑貨は「遊び」の部分なんだから、売り手とのやりとりにもシャレや遊びが必要なんではなかろうか。
第一、この手の商売人は憎めない人が多いしね。